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創立10周年を迎え、皆様から頂いたお花が社内に飾られ、春の華やかな空気が会社中に充満しています。
桃を見ていると、こんな歌が心に浮かんできたので紹介したい。
春の園 紅にほふ桃の花 下照る道に 出で立つ乙女
<作者は、奈良時代の大歌人で貴族の 大伴家持である。>
作者家持は、746年に越中の国主として北陸に赴任した。雪深い地方で、よほど春の到来がうれしかたのでろう。桃の花が、太陽に照らされ、地上ではその薄紅色の光が降り注ぐ。その桃の樹下に、乙女らが元気よく行き来している様を、歌っている。
桃園の淡い紅に、にほふという表現したが、歌からくる写実的な描写よりも、なにかしら、乙女たちの躍動感に伝わる、生々しい息使いとその匂いが1000年の時空を超えても、なお心地よい。 みな春がうれしいのである。
もちろん、胡蝶蘭の気品のよさに勝てる花はないだろう、洋ランの豪華さも特徴的である。しかし、私は、この小さな鉢植えの花桃に、なにかしら、日本的な情緒を感じずにはいられない。
家持はそれ以後、昇進と左遷を繰り返し、最後は、従三位の中納言という高位まで上りあがって亡くなった。
さて、今年の桜は早そうである。