
昨日、日経の1面に、驚いた。長年、過保護、ともいうべき農業政策の大転換が発表されていたのである。「農地借用を原則自由化」という TOP記事は、不動産業のみならず、多方面に影響を及ぼしたに違いない。
もっとも、来年の通常国会に法案が提出され、成立しなければ実現しないし、その施行日は、2、3年先だと、経験的に推測される。しかし、聖域に足を踏み込んだ。今回の農林水産省の打ち出しは、過去50年来の、出来事であった。
今の人類が、現れてはや、20万年。その大半は、狩猟による生活であった。農耕をはじめたのは、たかが1万6千前なのである。以後、我々日本人は稲作中心の農耕文化を育んできた。
日本は有史以来、2回、国家が国民に土地を与えている。
一回目は、奈良時代の班田収受の法に(645年)より、公有地を、国民に貸し与えた(口分田)。その当時は、耕作人が死亡すると、返還されてたが、後の墾田永年私財法(743年)に至って、新しく開墾した土地は私有とされ、これが、やがてやってくる、荘園制度へとつながるのである。
二回目は、班田収受の法より、1300年後の、GHQ指令による、農地改革であった。昭和22年~24年に35000筆もの農地を、農林省が地主より一括買収して、そこで働いていた、小作人に分け与えたのである。原則、自分で耕作できる範囲(自作農)しか所有権を認めなかったのである。(・・・・かなり強引な政策だが)
今回の農地改革の試みは、これらに、匹敵するほどの大改革だと思う。この計画は、所有者が作物を作るという大原則を改め、農地の効率よい利用へと転換した。農業従事者の高齢化は著しい。後継者も乏しい現状では、食料自給率40%さえも、もはや確保できないところまできているのである。
株式会社が、それらの農地を賃貸し、耕作の担い手となれば、効率のいいシステムを導入して、生きた農業へと成長していくにちがいない。 この大きな動きの中に、様々なビジネス・チャンスが見えてくる。
まず、株式会社による農地の賃貸には、賃貸借契約を仲介することができる。きっと農地ブローカーが台頭するに違いない。農業をしたいという人は案外多い、働き手の確保、また、農業技術の指導者(農家のおじいさん)それらの人材を手配する人材派遣業。また、作物生産上の設備投資、技術開発。借用の範囲の確定には、測量であったり登記申請もあるかもしれない。ジャパンブランドの農作物は、海外では、想像以上に人気であるので、それらの輸出、貿易。等・・・・・ アメリカ発の世界恐慌により、大変な不況となったが、それにより既得権益が崩壊し、既成の制度も、大きく見直された。その副次的意味合いは、想像を超えそうだ。

この大きな変化に対応して、新たなビジネス・モデルを構築できないかと思案しているのである。案外と、国内外において、2009年は、世紀の転換期かもしれないし、その予兆をすでに感じるのである。
これから、津波のようにやってくる大不況にも、私は人知れず、目を見開いて、次なる時代の到来を、ドキドキしながら、今や遅しと待っているのである。